2021 Team Meeting
[SAKATA FINAL]
プレ・チームミーティング
【ONLINE】
講演
健康寿命を延ばすための生活習慣とは
~歯科医療従事者の健康管理・運動療法~
健康寿命の延伸が大きな課題となる中、歯科医院には基本的に健康な人々が来院します。
今村先生は運動療法や運動生理学を専門とされており、患者、歯科医療従事者の健康維持を通じて人生100年時代へのアプローチについてご講演いただきます。
[登壇者]今村 貴幸
・常葉大学保育学部 准教授
[コーディネーター]幡野 紘樹(静岡県静岡市開業)
講演
歯科医療の未来
スウェーデンと並び歯科医療の先進国であるアメリカにおいて毎年全米大学ランキングTOP10入りをしているカリフォルニア大学サンフランシスコ校で歯学部長をされているマイケル・レッディー先生にご登壇いただきます。
マイケル・レッディー先生にはアメリカにおける歯科医療の現状とIT、AIの発達によって今後の歯科医療にどのような変化が起きるのかについてご講演いただきます。
[登壇者]Michel Reddy(マイケル・レッディー)
・UCSF(カリフォルニア大学サンフランシスコ校)歯周病科教授
・同校歯学部長
[コーディネーター]宮本 貴成
・クレイトン大学歯周病科教授
チームミーティング 1日目
【酒田市希望ホール】
講演(1)〜(3)は台風の影響により後日開催となりました。
講演(4)
予防歯科の未来【ONLINE】
予防歯科先進国スウェーデンにおいて第一線で活躍されているマルメ大学歯学部カリオロジー科のダン・エリクソン先生にご登壇いただきます。
ダン・エリクソン先生にはスウェーデンがむし歯の洪水時代から現在の予防歯科が浸透した社会になるまでの取り組みについて、さらには予防歯科が普及したことによってスウェーデンが今後どのような未来を迎えようとしているのかについてご講演いただきます。
[登壇者]ダン・エリクソン
・マルメ大学歯学部カリオロジー科教授
・スウェーデンう蝕治療ガイドライン議長
[コーディネーター]西 真紀子
チームミーティング 2日目
【酒田市希望ホール】
講演(5)私が変わる、私が変える ~富士通を変える、社会を変える~
複数企業において歯科関連のビジネスに携わり、また、公衆衛生大学院にて予防歯科の研究・分析をしてきました。
私自身は歯科医療従事者ではありませんが、多くの時間を、歯科以外の世界から歯科の世界を見てきました。
今、ビジネスの世界では何が起きており、歯科業界にどのようなことを期待しているのか。あるいは、研究の世界から歯科の世界はどのように見えたのか。
ビジネス・研究・歯科、これらがどのように繋がってくるのか。
私見ではありますが、こうしたお話を通じて、少しでも歯科業界との架け橋となり、Social Dentistryの一翼を担うことができれば幸いです。
[登壇者]藤里 央
・富士通ジャパン社にて歯科関連事業を担当
講演(6)
New Challenge ~あるOP医院の挑戦
[登壇者]福田 幹久
・福田歯科医院 副院長・歯科医師。北海道函館市開業
これまで全国各地のOP医院は、熊谷崇先生率いる日吉歯科医院のリーダーシップのもとそれぞれの地で予防をベースした歯科医療を実践してきました。そのバックボーンとなるのがリスク検査とMTMであることは言うまでもありません。その甲斐あって、各地の歯科医院がカリエスフリー者や多くの残存歯を有する人を増やし、むし歯と歯周病をコントロール可能な疾患としてきました。その一方で、様々な研究により口腔の健康が全身の健康に関連することが明らかになってきており、しかもその時間軸は生まれてから死ぬまでの各ライフステージに渡るものとなっております。具体的には生まれてから乳歯列、永久歯列完成までの口腔機能の発達と顎顔面の成長、舌や口腔周囲筋の機能、気道、睡眠時無呼吸、歯周炎や根尖性歯周炎など慢性炎症の蓄積による重大な全身疾患の関連、高齢者のオーラルフレイル、口腔不衛生と嚥下機能低下による誤嚥性肺炎の増加などです。このように口腔の健康が全身の健康にクリティカルに関連していることが白日のもととなった今、私たちはむし歯や歯周病もしくはDMFTや残存歯以外にも歯科医療の意義を見出す必要が出てきており、患者側や社会からもそのようなニーズが高まっているのではないでしょうか。
そのような背景を鑑みた上で、この先望まれる歯科医療の姿はどのようなものであるか?演者らの医院は長きわたり、このことを考え地道に自院のシステムを改良してきました。その中で常に認識されたことは、このような観点に立った歯科医療を実践するには1にも2にも患者教育であり、その教育に価値づけできることが常に大事であるということでありました。現在の国民皆保険制度の中でも、これらしき制度や点数は設立されております。しかし、実際は本気で患者教育するにはあまりに低い報酬で、実践や成果を伴わない教育や検査に対し保険医療財源が割り当てられているのが現状であります。この現状で本当に歯科医療の価値は社会的に向上するのでしょうか?本当に個々の患者を健康に導くには相当な労力を割かなくてはならないのは既知の事実であるはずです。
そのようなことにフラストレーションを感じた演者らの医院は、真に口腔の健康から全身の健康につなげるための患者教育をもれなく一人一人の患者様に実践し、その価値を提供するために保険診療を取りやめ、いわば退路を立って取り組んでおります。どのようなコンテンツの予防教育が必要か?どのようなトピックがホットなのかという事は歯科業界の各セミナーで情報が溢れておりますが、一番大事な事はImplementationであります。凄まじいスピードで変化する現代において、患者側や社会は歯科医療従事者が思っているより賢く、これからは歯科医療従事側や保険医療制度の見当を超えていくかもしれないのではないでしょうか。私は本気で歯科医療が日本国民を健康にすると信じております。これは単に有病者歯科をベースとした医科歯科連携というものではありません。有病者歯科をベースとした歯科医療だけでは本当の健康を作れないだろうし、本当に医療費の問題を解決することはないでしょう。これからは、人生の早いステージから口腔の健康および全身の健康のための予防教育にウェイトをおいて、それぞれの患者教育でしっかりとした結果が伴うような実践をすることで、人々を健康に導く歯科医療の時代になると思います。
今まさしく、歯科医療は大きなチャンスにあります。これはMTMを本当に実践している歯科医院にだけ可能なチャンスであります。そのような歯科医院において上手く一人一人の患者様のライフステージに沿ったアプローチが継ぎ目なく提供できれば、国民の健康づくりに大きく貢献できるでしょう。
そういったことを夢見て演者らの医院が取り組んでいるImplementationの現状をお話しさせていただければと思います。
講演(7)
歯科医療の未来
[コーディネーター]
田中 利典(東京都杉並区開業)
[なぜ世界基準のLeadership Mindsetが必要なのか? OPのグローバルビジョンと将来像]
宮本 貴成(クレイトン大学歯周病科教授)
私たちは人類社会においての特別なコロナ時代を生きています。歴史上、全世界の誰もが、これほど同時に能力レベルを上げなければならなかった事例は過去にあったでしょうか?
また、我々歯科医師が臨床と生活を劇的かつほぼ瞬時に様式変換する必要に追われ、起業家精神に触発されたと感じたことはなかったと思います。アフターコロナ時代の未来社会において、我々歯科医師が新たな価値を創造する時に何より大事になるのは、過去や既存の価値観に囚われないマインドセットとをいかに持てるかにかかっていると思われます。そして組織は力強いVisionを社会から求められます。
これからの時代にどのようになマインドセットやVisionが歯科医師として社会から求められるのかを、みなさんと一緒に考えたいとおもいます。
[Oral physicianと社会をつなぐために]
畑 慎太郎(東京都西東京市開業)
Oral physician診療室にはデータがあります。そのデータを解析することによって第三者に伝わるような数字や説明が可能になります。すなわち歯科医療の価値を発信していく能力をもつ診療室といえるでしょう。
このような価値を社会に広めるには
「つくる(解析)・つたえる(発信)・つかってもらう(浸透)」この3つを一体化させた取り組みをすることです。
熊谷先生が見つけてきた課題をOral physicianの知見と哲学という無形資産を使って解いていくというフェーズです。歯科医療を社会に役立つインフラストラクチャーとして装い新たにしていきたいものです。
[100年先のための、今後の10年]
松野 英幸(山梨県甲斐市開業)
新しい時代は世界のグローバル化を齎し、経済、気候、災害、感染症は地球規模のアジェンダとなりました。その矢先に、私たちはCOVID-19の蔓延に見舞われました。
先行きの見えない不安な社会の中で、人々の価値観は変わり、確実性だけが唯一の拠り所となりました。今後の10年とは2030年までの期間であり、その先の地球の運命はこの期間の取り組み次第で決まるとされています。個人にまで求められている取り組みが、持続可能な社会を実現に繋がります。
これまで地域に貢献して参りましたオーラルフィジシャンも、視野を広げて活動することを求められています。私たちに出来ることは何か、また何をすべきか、皆様と共に考えます。
講演(8)
熊谷崇ファイナル講演
歯科医師人生55年、多くの先駆者に出会い指導を受け、歯科医師としての哲学や倫理観を学び、日々の臨床を見直して現在にいたっています。55年間での学びの変遷と到達した歯科医療観をお話しします。これからどれだけ臨床にたずさわれるかはわかりませんが、若い歯科医師を受け入れて、マンツーマンで一緒に学んでいければと考えています。
その一端として、歯科医師人生の後半に受けいれた松本先生(埼玉県上尾市開業)には、日吉歯科診療所での院内研修と勤務の後に開業し、その成果と現在の奮闘など。日吉歯科診療所で臨床研修を終えた東北大学歯学部の石山さんには、その具体的な内容と歯科医療にたずさわる上での基本を学ぶ大切さを話してもらいます。さらに55年間に渡り臨床パートナーとしてきた歯科衛生士については、そのあるべき姿とこれからをお話しします。
[登壇者]熊谷 崇
[プレゼンテーション]
[臨床研修を通して見えてきた課題] 石山莉奈(日吉歯科診療所)
[魅力的な歯科医を目指して-日吉歯科を選択したワケ-] 家泉裕香(日吉歯科診療所)
[日吉歯科の学びからその先へ] 松本拓也(埼玉県上尾市開業、元日吉歯科診療所勤務医)