四半期思考から四半世紀思考へ
社会が求める「時間の使い方」を歯科医療者は改めて意識し、自院に来院する人はどのように時間を使い、何歳の時にどうなって、80歳や90歳の時には、この人はどういう生活をしていたいかを思いえがいてみることが大切です。
これからは、医療の進歩や生活意識、食の改善などにより、現在60代前半の人は、50%の確率で90代前半まで生き、健康に過ごせる期間もどんどん長くなるといわれます。いまや人生100年を前提に人生を考える「ライフシフト」はいよいよ現実味を帯びてきています。
こんな時代を指してバイオリニストのスティーヴン・ナハマノヴィッチは、「時間がたっぷりあると思えば、立派な大聖堂を建てられるが、四半期単位でものを考えれば、醜悪なショッピングモールができあがる。・・・・長寿化は、人がショッピングモールではなく、大聖堂を建てることを可能にするのだ」と語っています。(『LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略』の一文を要約)
とはいえ、歯科医療者にこんな現実を直視できている人はまだ多くありません。