医療の質を向上させるにあたり、Evidence-Based-Dentistryの重要性は既に多くの歯科医師が認識しています。EBDによって医療が行われると、治療を行う前から、治療によって得られる結果、成功率、予後などその“治療を行う意味や価値”について自信を持って患者に伝えることができ、ほとんどの場合、その通りの結果を患者に手渡すことができるからです。しかし、「実際にどのように日々の臨床に取り入れたらいいのか分からない」といった悩みを抱えた歯科医師は少なくなくありません。更には、医院間で連携する際にも、お互いの治療が科学的根拠に基づいていないがために、連携できないといった課題を持っている医院も多いかと思います。
そこで、本研修ではGPが日常的によく遭遇する基本的な治療に対し、国際標準の歯科治療を実践するために必要なEBDの実践方法を、各分野の専門医から学びます。また、最終回には参加者によるケースプレゼンテーションを作成して頂くため、知識をインプットするだけでなく、実際の臨床に活かしアウトプットする事でより確かなものにする事が出来ます。
若手歯科医師はもちろんですが、各医院の院長へも本研修の受講を強くお勧め致します。なぜなら、院長ご自身がEBDを実践していなければ勤務医も成長しませんし、医院間での連携がとれない多くの理由は、言うなれば医院をマネジメントする院長の判断によるところが大きいからです。すでに長年のキャリアをお持ちの先生方におかれましても、今一度ご自身の診療が科学的根拠に基づいているのかを見直す機会にして頂きたいと思います。
※各回の内容は変更となる場合がございます。
■第1回:Cariology
2015年06月20日(土)14:00〜17:00
2015年06月21日(日)09:00〜16:30
「カリエスリスクアセスメント」
「齲蝕の診査・診断」
「齲蝕除去」
「修復治療とその予後」
■第2回:Endodontics【詳細日程】
2015年07月25日(土)14:00〜17:00
2015年07月26日(日)09:00〜16:30
「エンドの診査・診断、ケースアセスメント」
「エンドの治療計画・ディシジョンメイキング・予後」
「抜髄(単根管歯)の基本手順」
「外科的歯内療法の捉え方」
<抄録>
オーラルフィジシャンとして良質な治療とメインテナンスを提供するためには、根管治療の良否は極めて重要です。その治療結果次第で、他領域の処置にまで影響しうるのは容易に想像できるでしょう。では保険点数という過酷な条件の中で、科学的根拠に基づいて良質な根管治療を提供するためには、どのように取り組めばよいのでしょうか。
第二回のエンド編では、症例評価・診査診断・治療の意思決定から、実際の治療手技・専門医との連携までを、論文や症例を通じて整理していきます。座学を通じて、保険・自費という考えに捕われず、「エンドで本当にやるべきこと」をみなさんと考えていきたいと思います。
■第3回:Periodontology
2015年10月04日(日)18:30〜21:30
2015年10月05日(月)09:00〜16:30
「歯周病の診査・診断」
「初期〜中等度の歯周病治療計画と専門医紹介ガイドライン」
「非外科治療によるマネジメント」
「基本的な外科治療」
「インプラント治療のディシジョンメイキング」
■第4回:Prosthodontics
2015年11月28日(土)14:00〜18:00
2015年11月29日(日)09:00〜16:30
「補綴治療の診査・診断」
「補綴治療計画」
「クラウンの種類、選択」
「支台歯形成、カスタムアバットメント、印象とセメンテーション」
■第5回:Case Presentation
2016年春開催予定
・参加者数名によるケースプレゼンテーション
・総まとめ
EBDセミナーの重要性:
熊谷崇(日吉歯科診療所)
Cariology:
熊谷崇・幡野紘樹(日吉歯科診療所)
Endodontics:
田中利典先生(米国歯内療法専門医)
Periodontology:
宮本貴成先生(米国歯周病専門医、クレイトン大学歯周病科主任教授)
Prosthodontics:
熊谷直大(米国歯科補綴専門医)
■第1回:Cariology
>感想文
■第2回:Endodontics
>感想文(2015/08/03掲載)
■第3回:Periodontology
>感想文(2015/10/15掲載)
■第4回:Prosthodontics
>感想文(2015/12/25掲載)
■第5回:Case Presentation
>感想文