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今回のカンブリア宮殿の放送を受けて、当院に対しても初診の予約を求める患者さんが増えてきている。熊谷先生の伝えたいメッセージが、全国の多くの方々に広まっているのは間違いなく、今後予防歯科を求めて歯科医院を受診される方がますます増えていくのも明白である。数年前までは、「サリバテスト」という用語ひとつとっても認知度は低く、当院がMTMに則った診療を始めた頃は、保険の効かないサリバテストを受けたがらない方も多くいらっしゃったが、今ではむしろ、サリバテストを行っている診療所を自ら探して、予約を取りに来られる方が当院にも増えてきている。
今までの「従来型の歯科治療」から、「予防メインテナンス」へと患者さんの考え方が変化してきているのも、これまでの熊谷先生の長年培ってこられた功績が、前回のプロフェッショナルや、今回のカンブリア宮殿のように、メディアに取り上げられ認知されたことも大きいのではないかと思う。
その中でわれわれの役割とは何かを考えた時、患者さんのこれまでの固定概念を払拭し、本来の歯科医療とは何か、リスクに基づいた予防メインテナンスがなぜ大切かということを、しっかり教育していくことである。
今回テレビを見て予約をされる方々は、今までの歯科治療に対して何らかの不満を抱いていたり、歯に苦労されている方が多いように感じている。
患者さんの中には、「ここは歯を抜かずに歯を残してくれる所」など、間違った理解で受診される方もいる。こちらが正しい知識を与えて、口腔内の健康を維持するということはどういうことか、小さいうちからメインテナンスを継続していくとどんないいことがあるのかということを、しっかり伝えていかなくてはいけないと改めて感じた。
検査、初期治療、治療、メインテナンスと、患者さんと直接接し教育をしていくのはもちろん歯科衛生士、歯科医師であるが、受付は患者さんに最初に対応する者として、上述した内容を熟知していなければならないし、それを患者さんに分かりやすく伝えなければならないという責任を負っている。
今回の放送を受けて様々な患者さんと接している中で、改めてそのことに気づき、自分自身も多くのことを学び、患者さんへの対応の中で日々気づかされることも多い。
「地域住民の口腔を健康にする」という責務を改めて心の中に置きながら、また今日からスタッフ一丸となって日々の診療に取り組んでいきたい。