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番組を拝見し一番印象に残った事は、最初はなかなか受け入れてもらえなかった日吉歯科の取り組みが、今では酒田市に広がって子どもたちの歯を守ろうとしているという事でした。衛生士が学校に出向いて歯科指導を行ったり、先生が学校の授業の中で卵と酸で実験をして子どもたちに見せたり、日吉歯科に通院している8割が家族単位であったり、大人が子どもの歯を守るという強い意識が感じられました。小学生が唾液に感謝と言っていたのが、微笑ましかったです。
予防を始めた当時は、患者さんと言い合いになることもあり、本当に楽になってきたのは20年目くらいからとおっしゃっていました。
大変なご苦労があったと思いますが、生涯自身の歯で食べるという信念を曲げずに貫いた事で、今では酒田の市民になくてはならない存在になったのだと思います。美容院に行く、エステに行く感覚と同じと患者さんが言っていました。
口腔ケアへの意識の高さがわかります。それは、患者さんに寄り添った日吉歯科のみなさんが生み出した結果だと思います。
今でも多くの方が、「歯医者は痛い治療をするところ」というイメージだと思います。しかし、日吉に通院している患者さんは、口の中をきれいにしてくれる、気持ちのいいところと言っていました。予防をすれば、痛い治療をする必要がなく、むしろ気持ち良く帰ることができる、歯科医院とはそういうところです。
中野市でも少しずつではありますが、そのイメージに変わってきていると思います。
私は今年1月から専任として患者さんと向き合っています。70代でカリエスもなく、欠損歯もないという方もいます。みなさんがそうとは限りませんが、特に服薬もなく、何でも食べられる、そして若々しくはつらつとしています。番組にも出演されていた80代の方も同じように見えました。
口腔内の健康は、全身の健康につながっているのだと改めて実感しました。
熊谷先生が以前テレビに出演された後、延徳歯科にも問い合わせがあり、遠方から通院されている方もいます。それは、予防をする医院が近くにないということです。熊谷先生の話をお聞きし、予防の重要性が患者さんだけでなく医療に携わる全ての人に伝わることを願います。