新年あけましておめでとうございます。
皆様方におかれましては新たな決意を胸に秘めて新しい年を迎えられたことと思います。
今年は5月1日より平成から新しい年号に変わります。昨年は一年を表す漢字として「災」が選ばれましたが、平成という時代を振り返ってみても阪神淡路大震災や東日本大震災をはじめ非常に多くの災害に見舞われた時代であったと感じております。本年より新しい年号を迎えるにあたり、明るい希望ある時代となることを祈念しております。
また、今年は私が酒田に日吉歯科診療所を開業して40年目を迎える年となります。地元である東京で生活した期間よりも酒田で生活した期間の方が長くなりましたが、今後もこの酒田の地が魅力ある街となるよう精進してまいりたいと思います。
2014年に放送されたNHK 「プロフェッショナル仕事の流儀」や2016年に放送されたテレビ東京「カンブリア宮殿」によって日吉歯科診療所のこれまでの取り組みに対して大きな反響をいただきました。 昨年はテレビ東京「未来世紀ジパング」にも日吉歯科診療所汐留を取材していただきました。こちらも放送後に多大な反響をいただきました。また、「あしたのコミュニティーラボ」や「Communication Gear」などのサイトを通じてオーラルフィジシャン医院の取り組みについて情報発信を行ってまいりました。今後はこういった社会の関心に対してしっかりと結果を残し、応えてまいりたいと思います。
>あしたのコミュニティーラボ
富士通と共同で開発してきたクラウドサービスは多くのオーラルフィジシャン医院で活用されていることと思います。現在はこのクラウドサービスの質を向上させるために富士通と共同で歯の健康ファイルテンプレートを作成しております。
こちらも昨年同様、1月27日にクラウドサービスの説明会を東京汐留で開催する予定です。この説明会では他にも東北大学歯学部教授の齋藤正寛先生から現在行われているクラウドサービスを活用した研究についてご報告をしていただきます。また、富士通よりクラウドサービスの機能改修(PJ3)についても説明がありますので、是非ご参加いただければと思います。
昨年は富士通や東京海上日動などの企業と連携を深め、全国で精力的に講演活動を行いました。これら活動によって企業にも口腔の健康に対する価値が浸透し、福利厚生としてメインテナンスの助成を採用する企業が増えてまいりました。歯科企業ではモリタが今年の4月から社員のメインテナンスをサポートすることが決定いたしました。今後も引き続き全国で普及させていくべく取り組んでまいりたいと思います。
昨今口腔フローラや腸内フローラなど身体に住み着いている常在菌が人々の健康に大きく影響していることが様々な研究によって明らかにされてきました。日吉歯科では昨年からライオンやメタジェンと共同でこの口腔フローラと腸内フローラの関係に関する研究を行ってまいりました。この研究によって今後新たなう蝕・歯周病に関与する細菌の発見や口腔内環境が身体に与える影響について明らかになると考えております。
また、日吉歯科では湖池屋が発売しているプロバイオティクス商品「LS1」を用いて臨床試験も実施しております。ヨーグルトを代表とする善玉菌の摂取によって細菌叢を改善する効果があることが注目を浴びておりますが、これらが実際にどの程度効果があるのかを検証しております。
これらの研究はまもなく皆様へご報告できる予定となっておりますので、ご期待いただければと思います。
OPセミナーは時代のニーズに合わせバージョンアップを重ねてまいりました。本年はメディカルトリートメントモデルの実践に加えて自費メインテナンス、クラウドサービスの実践を中心とした内容となっております。
本年は62〜64期を開催予定ですが、現在は63期までが満席となり、64期が募集中となっております。参加ご希望の方はお早めにお申し込みいただければと思います。
昨年から若い歯科医師・歯科衛生士・学生を対象としたPreOPを日吉歯科に加えて、より多くの方にオーラルフィジシャンの在り方を知っていただくべく、東京と福岡でも開催してまいりました。
お陰様で毎回多くの方々にご参加いただきました。本年も引き続き酒田・東京・福岡にてセミナーを開催予定としておりますので、よろしくお願いいたします。
(1)PreOP(酒田):2019年3月16日(土)〜17日(日)【募集終了】、8月24日(土)〜25日(日)【募集終了】
(2)PreOP(東京):2019年6月9日(日)【募集中】、10月27日(日)【募集中】
(3)PreOP(福岡):2019年2月3日(日)【募集終了】、8月4日(日)【募集中】
日本は2008年を境に人口減少に突入しており、今後も人口は減少し続けると言われています。それに加え、少子化の進行、高齢者の増加によって、人口構造も大きく変化していきます。さらに、年々増加する莫大な医療費の問題は議論されて久しいですが、抜本的な対策を講じない限り、国民皆保険制度は破綻するであろうとも危惧されています。
今年のチームミーティングでは2017年のベストセラー「未来の年表」の著者、河合雅司さんを中心に今後日本がどのような社会になっていくか、そして、庄内地域をモデルケースにし、人口減少・少子高齢化社会に対して、どう向き合っていくかをディスカッションも交えて皆さんと考えていくパートにしていきます。
・著書
「未来の年表」 講談社現代新書 >amazon
「未来の年表2」 講談社現代新書 >amazon
・参考資料
「縮小ニッポンの衝撃」 縮小ニッポンの衝撃
著:NHKスペシャル取材班(講談社現代新書) >amazon
また、2年前にシカゴで行われたワークショップで歯周疾患の分類が大きく変更されました。この新分類の概要と臨床応用についてUCLA歯学部教授のペリー・クロッキボルト先生をお招きし、ご講演いただきます。
本年も非常に魅力的なプログラムとなっておりますので、是非ご参加いただければと思います。
「KEEP28」を達成するためには歯科衛生士の力量は非常に大きな役割を担っていることは既知の事実ですが、各医院で歯科衛生士の教育に苦慮されていることが診療所へのアンケートで浮かび上がってきました。そこで、マルメ大学協力の下、スウェーデンの歯科衛生士による歯周病の臨床に特化したセミナーを2017年から2018年までの間に計4回開催し、無事終了することができました。
また本年は先のセミナーを踏まえ、実際に予防歯科先進国であるスウェーデン・マルメ大学で海外研修を行う予定となっています。
昨年11月に口腔内に疾患がない場合のメインテナンスは保険の適用外であることを酒田市の広報を通じて市民へ呼びかけました。
酒田市では予防メインテナンスを保険で行う歯科医院があり、それによって一般市民に誤解や混乱が生じたため行政と連携し下記のような記事を広報に掲載しました。
また、他にも行政や地元企業と連携して様々な活動を行ってまいりました。その取り組みを取材して取り上げて頂きましたので、ぜひご覧いただければと思います。
・参考資料
>「sakataモデル:すべての人々の健康のために」 Communication Gear
(NPO法人「最先端のむし歯・歯周病予防を要求する会」西真紀子)
>「ヒト〜日吉歯科診療所 熊谷 崇」 ショウナイズカン(YAMAGATA DESIGN)
>「あなたの知らない歯の新常識」 日経BPムック 日経メディカル開発 (編)
これまでも日吉歯科診療所は、多くの企業・歯科医院にサポートしていただきながら歩んで参りました。今後も「KEEP28」を究極の目標とし、患者さんの健康に寄与できる診療所作りに邁進していく所存です。
最後になりましたが、今年も皆様のご活躍とご健康を心よりお祈りいたしております。
日吉歯科診療所 熊谷崇